書体は、年代順に並べてあります
1. ローマンキャピタル体
ビルトアップ・キャピタル、キャピタリス・クワドラタとラスティッカは、古代から伝わる書体で、カリグラファーはすべて、この書法を修得している必要があります。他の書体とあわせて使用することもできます。 |
2. アンシャル体
ギリシャ文字に影響を受けた大文字で、キリスト教初期によく用いられました。シャープで、エネルギッシュ、そして大変機能的な書体です。 |
3. インシュラー草書体
6世紀に登場した最初の小文字書体です。独特の雰囲気があり優雅なコンデンスト体で、アイルランドの宣教師により、大陸ヨーロッパの国々へ伝えられたものです。 |
4. メロビンジアン体
ヨーロッパ大陸に伝わるこのこの書法は、インスラー書体に由来します。「忘れ去られた時代」の書体ともいえるミステリアスな形態であり、カリグラフィーの芸術表現に、新しい世界を開くものです。 |
5. カロリン体
8世紀と9世紀の文化ルネッサンス期に人気があった書体。明確な書法であり、偉大な作品のいくつかが、この書体を用いて書かれました。 |
6. 12世紀のコンプレスト体
コンプレスト書法は、視覚的効果が高いものです。この魅力的な、ギュッと詰まったフォームの書法を使うことで芸術的効果を高めることができます。 |
7. ゴシックテクチューラ体
黒の字画が多いことから「ブラック・レター」と呼ばれます。力強く、豪華な書体であり、13世紀から多く用いられました。 |
8. バスターダ体
ヨーロッパ・ルネサンス期の瀟洒な書体で、フランス、オランダ、ゲルマン系の地域でよく用いられてきました。 |
9. ロートゥンダ体
南ヨーロッパのゴシック体で、主にスペイン、イタリアで用いられてきました。スタイリッシュで洗練されており、大変読みやすい書体です。 |
10. イタリック体
洗練された、リズミカルなイタリアの書体。大変豊かな多様性をもち、様々な用途の適応します。 |
11. ファンデーショナル体
20世紀の名カリグラファー、エドワード・ジョンストンが考案した書体です。上品で優雅なカリグラフィーの基本ともいえ、様々な用途に適しています。 |
12. ゴシサイズドイタリック体
20世紀のオリジナル書体です。華麗で、上品ながら、現在の書家達の力強いスピリット代表するものでもあります。 |
13. ゲルマンゴシック体
現在ゲルマン地域で最も好まれるフラックチュル書体で、ドイツ、オーストリア、スイスの書家達に多く使われています。作品がよりドラマチックに、力強く演出されます。 |
14. イタリックキャピタル体
20世紀のモダンな大文字のイタリック体。商業デザインに使われる。 |
CALLIGRAPHY BY MURIEL GAGGINI